1級FP過去問解説(基礎)2019年1月【問37】農業法と生産緑地法

《問37》農地法および生産緑地法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 個人が市街化区域内の農地を耕作する目的で当該農地の所有権を取得する場合、原則として、農地法第3条に基づく農業委員会の許可を受ける必要がある。
  2. 個人が所有する市街化区域内の農地を駐車場用地として自ら転用する場合、あらかじめ農業委員会に届け出れば、農地法第4条に基づく許可を受ける必要はない。
  3. 生産緑地の所有者が当該生産緑地に農業用施設を建築する場合、原則として、生産緑地法第8条に基づく市町村長の許可を受ける必要がある。
  4. 生産緑地の所有者は、当該生産緑地に係る生産緑地地区に関する都市計画の告示の日から20年を経過した場合、市町村長に対して当該生産緑地を時価で買い取るべき旨を申し出ることができる。


[正解]  (不適切)

  1. 個人が市街化区域内の農地を耕作する目的で当該農地の所有権を取得する場合、原則として、農地法第3条に基づく農業委員会の許可を受ける必要がある。
  2. [解説]
    農地を取得する権利移動なので3条許可に該当するが、3条許可には市街化区域内の特例はないため、農業委員会の許可が必要となる。

  3. 個人が所有する市街化区域内の農地を駐車場用地として自ら転用する場合、あらかじめ農業委員会に届け出れば、農地法第4条に基づく許可を受ける必要はない。
  4. [解説]
    農地を農地以外に転用するので、4条許可に該当する。市街化区域内の特例として、あらかじめ農業委員会に届け出れば、4条許可は不要である。

  5. 生産緑地の所有者が当該生産緑地に農業用施設を建築する場合、原則として、生産緑地法第8条に基づく市町村長の許可を受ける必要がある。
  6. [解説]
    生産緑地法第8条では、「生産緑地地区内においては、次に掲げる行為は、市町村長の許可を受けなければ、してはならない。ただし、公共施設等の設置若しくは管理に係る行為、当該生産緑地地区に関する都市計画が定められた際既に着手していた行為又は非常災害のため必要な応急措置として行う行為については、この限りでない。
    一 建築物その他の工作物の新築、改築又は増築
    二 宅地の造成、土石の採取その他の土地の形質の変更
    三 水面の埋立て又は干拓」と定められている。
    つまり、農業用施設を建築する場合は、市町村長の許可が必要となる。

  7. 生産緑地の所有者は、当該生産緑地に係る生産緑地地区に関する都市計画の告示の日から20年を経過した場合、市町村長に対して当該生産緑地を時価で買い取るべき旨を申し出ることができる。
  8. [解説]
    20年ではなく、30年である。
    生産緑地法第10条において、「生産緑地の所有者(生産緑地所有者)は、当該生産緑地に係る生産緑地地区に関する都市計画についての都市計画法第二十条第一項の規定による告示の日から起算して30年を経過する日(申出基準日)以後において、市町村長に対し、国土交通省令で定める様式の書面をもつて、当該生産緑地を時価で買い取るべき旨を申し出ることができる。この場合において、当該生産緑地が他人の権利の目的となつているときは、第十二条第一項又は第二項の規定による買い取る旨の通知書の発送を条件として当該権利を消滅させる旨の当該権利を有する者の書面を添付しなければならない。」と定めれている。


[要点のまとめ]

<農地法>

3条許可
権利移動
4条許可
転用
5条許可
権利移動+転用
農地⇒農地 農地⇒農地以外 農地⇒農地以外
(売却)
許可権者 農業委員会 知事
市街化区域内
の特例
なし あらかじめ農業委員会に届出
許可不要 2アール未満を農業用施設に供する場合
国や都道府県が権利を取得又は転用する場合
市町村が、道路・河川・堤防などとして行う場合


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