1級FP過去問解説(基礎)2019年1月【問30】所得税の確定申告等

《問30》 所得税の確定申告等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 同族会社の役員が、当該同族会社に資金を貸し付け、役員給与のほかにその利子の支払を受けている場合、役員給与および利子の額にかかわらず、確定申告を行う必要がある。
  2. 給与所得者が、その年中に支払った医療費に係る医療費控除の適用を受けることにより、給与等から源泉徴収された所得税額の還付を受けるための還付申告書は、翌年以降5年間、提出することができる。
  3. 確定申告により納付すべき所得税額の2分の1に相当する金額以上の所得税を納期限までに納付した者は、納期限までに納税地の所轄税務署長に延納届出書を提出することにより、原則として、その年の5月31日までその残額の納付を延期することができる。
  4. 税務署長が行った更正や決定などの処分の取消しを求めて国税不服審判所長に対して審査請求をする場合、あらかじめ当該税務署長に対して再調査の請求をしなければならない。


[正解]  (不適切)

  1. 同族会社の役員が、当該同族会社に資金を貸し付け、役員給与のほかにその利子の支払を受けている場合、役員給与および利子の額にかかわらず、確定申告を行う必要がある。
  2. [解説]
    同族会社の役員とは、法人税法に規定する同族会社である法人の役員のことである。
    同族会社の役員が受け取る役員給与は、給与所得に該当する。
    給与所得者は、1か所から給与等の支払を受けており、給与等の収入金額が2,000万円以下で、その給与について源泉徴収や年末調整を受けている場合には、給与所得及び退職所得以外の所得金額の合計額が20万円以下であれば、原則として確定申告は不要である。
    しかし、同族会社の役員が、その同族会社から給与のほかに貸付金の利子や不動産の賃貸料などを受け取っている場合には、これらの所得金額が20万円以下であっても確定申告が必要となる。また、役員の親族も同様の扱いとなる。
    なお、会社からの給与等の収入金額が年間2,000万円を超える人については年末調整を行いませんから、ほかの所得がない場合でも確定申告が必要である。

  3. 給与所得者が、その年中に支払った医療費に係る医療費控除の適用を受けることにより、給与等から源泉徴収された所得税額の還付を受けるための還付申告書は、翌年以降5年間、提出することができる。
  4. [解説]
    確定申告をする義務のない人が還付申告できる期間は、還付のための申告書を提出できる日から5年間である。平成17年分であれば、平成18年1月1日から平成22年12月31日までの期間となる。

  5. 確定申告により納付すべき所得税額の2分の1に相当する金額以上の所得税を納期限までに納付した者は、納期限までに納税地の所轄税務署長に延納届出書を提出することにより、原則として、その年の5月31日までその残額の納付を延期することができる。
  6. [解説]
    納税の期限と確定申告書の提出期限は同日である。所得税及び復興特別所得税は、3月15日までが納付期限である。3月15日までに納付すべき税額の2分の1以上を納付すれば、残りの税額の納付をその年の5月31日まで延長することができる。

  7. 税務署長が行った更正や決定などの処分の取消しを求めて国税不服審判所長に対して審査請求をする場合、あらかじめ当該税務署長に対して再調査の請求をしなければならない
  8. [解説]
    国税不服審判所は、納税者の正当な権利利益を救済すること及び税務行政の適正な運営を確保することを目的とした国税庁の特別の機関であり、審査請求人と国税の賦課徴収を行う税務署や国税局などの執行機関との間に立ち、国税に関する法律に基づく処分に対する審査請求について公正な第三者的立場で裁決を行う。
    再調査の請求は、税務署長が行った処分に不服があるときに、その処分の取消しや変更を求める不服申立てである。処分の通知を受けた日の翌日から3か月以内に、税務署長に対して再調査の請求を行うことができる。また、この再調査の請求を経ずに、直接国税不服審判所長に対して審査請求を行うこともできる


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