1級FP過去問解説(基礎)2019年1月【問3】老齢厚生年金

《問3》 厚生年金保険の被保険者に支給される老齢厚生年金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。

  1. Aさん(63歳)の基本月額が10万円、平成31年2月の標準報酬月額が20万円、60歳以後は賞与が支給されていない場合、平成31年2月分の特別支給の老齢厚生年金は全額が支給される。
  2. Bさん(66歳)の基本月額が20万円、平成31年2月の標準報酬月額が22万円、平成31年2月以前1年間の標準賞与額の総額が48万円の場合、平成31年2月分の老齢厚生年金は全額が支給される。
  3. 加給年金対象者である配偶者を有するCさん(67歳)に対する老齢厚生年金について、在職支給停止の仕組みにより、その一部が支給停止となる場合、老齢厚生年金に加算される加給年金額についても、その一部が支給停止となる。
  4. Dさん(68歳)に対する老齢厚生年金について、在職支給停止の仕組みにより、その全部が支給停止となる場合、老齢厚生年金に加算される経過的加算額についても、その全部が支給停止となる。


[正解]  (適切)

  1. Aさん(63歳)の基本月額が10万円、平成31年2月の標準報酬月額が20万円、60歳以後は賞与が支給されていない場合、平成31年2月分の特別支給の老齢厚生年金は全額が支給される。
  2. [解説]
    Aさんは63歳で65歳未満(60歳~64歳)なので、基本月額と標準報酬月額の合計が額が28万円以下であれば全額支給される。Aさんの場合、合計額が30万円なので、一定額が支給停止となる。なお、基本月額が28万円以下で報酬月額が46万円以下のとき、「(報酬月額+基本月額-28万円)×1/2✕12=12万円(年額)」が支給停止額となる。月額1万円の支給停止なので、支給される年金額は、10万円-1万円=9万円となる。

  3. Bさん(66歳)の基本月額が20万円、平成31年2月の標準報酬月額が22万円、平成31年2月以前1年間の標準賞与額の総額が48万円の場合、平成31年2月分の老齢厚生年金は全額が支給される。
  4. [解説]
    Bさんは66歳で65歳以上(65歳~69歳)なので、基本月額と標準報酬月額の合計額が46万円以下であれば全額支給される。また標準賞与額は12ヶ月で割って加算する。よって、20万円+22万円+48万円/12=46万円となり、全額支給される。なお、標準報酬月額と標準賞与額を合わて総報酬月額相当額という。

  5. 加給年金対象者である配偶者を有するCさん(67歳)に対する老齢厚生年金について、在職支給停止の仕組みにより、その一部が支給停止となる場合、老齢厚生年金に加算される加給年金額についても、その一部が支給停止となる。
  6. [解説]
    加給年金額が加算されている場合、老齢厚生年金が支給(一部支給)されている場合は加給年金額は全額支給、老齢厚生年金が全額支給停止されている場合は、加給年金額も全額支給停止となる。加給年金額に一部支給停止はないため、誤りとなる。

  7. Dさん(68歳)に対する老齢厚生年金について、在職支給停止の仕組みにより、その全部が支給停止となる場合、老齢厚生年金に加算される経過的加算額についても、その全部が支給停止となる。
  8. [解説]
    経過的加算は、65歳からの老齢基礎年金が定額部分より低い金額となるため、減少額を補てんするために支給される年金だが、老齢厚生年金に加算される。在職老齢年金として年金の一部支給停止や全部支給停止となっても、老齢基礎年金と経過的加算は支給停止にならない

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