1級FP過去問解説(基礎)2019年1月【問1】公的介護保険

《問1》 公的介護保険(以下、「介護保険」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 平成30年8月以降、第1号被保険者および第2号被保険者のうち、前年の合計所得金額が220万円以上の者が介護サービスを利用した場合の自己負担割合は、原則として、3割である。
  2. 介護保険の被保険者が有料老人ホーム(地域密着型特定施設等を除く)に入所し、その施設の所在地に住所を変更した場合、原則として、引き続き施設入所前の住所地の市町村(特別区を含む)が実施する介護保険の被保険者となる。
  3. 要介護認定を受けた被保険者は、その介護の必要の程度が現に認定を受けている要介護状態区分以外の要介護状態区分に該当するときは、要介護認定有効期間の満了前であっても、市町村(特別区を含む)に対し、区分変更の認定の申請をすることができる。
  4. 介護医療院は、主として長期療養を必要とする一定の要介護者に対し、施設サービス計画に基づいて、療養上の管理、看護、医学的管理の下における介護および機能訓練その他必要な医療ならびに日常生活上の世話を行うことを目的とする施設である。


[正解]  (不適切)

  1. 平成30年8月以降、第1号被保険者および第2号被保険者のうち、前年の合計所得金額が220万円以上の者が介護サービスを利用した場合の自己負担割合は、原則として、3割である。
  2. [解説]
    平成30年8月から、現役並みの所得のある人は、介護サービスを利用したときの自己負担が3割となった。これまでは1割又は一定以上の所得のある人は2割となっていため、平成30年8月から65歳以上の人(第1号被保険者)であって、現役並みの所得のある人は3割負担となる。具体的には 、65歳以上で、合計所得金額が220 万円以上の人が該当する。ただし、合計所得金額が220万円以上であっても、世帯の65歳以上の方の「年金収入とその他の合計所得金額」の合計が単身で340 万円、2人以上の世帯で463万円未満の場合は2割負担又は1割負担になる。

  3. 介護保険の被保険者が有料老人ホーム(地域密着型特定施設等を除く)に入所し、その施設の所在地に住所を変更した場合、原則として、引き続き施設入所前の住所地の市町村(特別区を含む)が実施する介護保険の被保険者となる。
  4. [解説]
    介護保険の被保険者資格は原則として住所地主義により行われる。しかし介護保険施設等への入所で住所を移転した場合等も住所地主義をとってしまうと、施設等のある市区町村の財政負担が大きくなる。そこで、一定の場合に住所地特例として例外を設けている。この特例に該当すれば、介護保険料は前住所地の市区町村に支払い、要介護認定や介護給付も前住所地の市区町村から受けることになる。なお、この特例には地域密着型特例施設は除かれる。

  5. 要介護認定を受けた被保険者は、その介護の必要の程度が現に認定を受けている要介護状態区分以外の要介護状態区分に該当するときは、要介護認定有効期間の満了前であっても、市町村(特別区を含む)に対し、区分変更の認定の申請をすることができる。
  6. [解説]
    認定を受けている人で、心身の状態が著しく変化した場合には、認定有効期間内であっても更新時期を待たずに区分変更申請をすることができる。もし変更できなければ、十分な介護サービスが受けられないと考えれば、適切な内容だと判断できる。

  7. 介護医療院は、主として長期療養を必要とする一定の要介護者に対し、施設サービス計画に基づいて、療養上の管理、看護、医学的管理の下における介護および機能訓練その他必要な医療ならびに日常生活上の世話を行うことを目的とする施設である。
  8. [解説]
    介護医療院は、平成30年4月より創設され、長期的な医療と介護のニーズを併せ持つ高齢者を対象とし、「日常的な医学管理」や「看取りやターミナルケア」等の医療機能と「生活施設」としての機能とを兼ね備えた施設である。つまり、医療の必要な要介護高齢者の長期療養・生活施設である。「介護医療院」という名前からどのような施設かある程推測できるだろう。なお、介護医療院には、重篤な身体疾患を有する者及び身体合併症を有する認知症高齢者を対象とするⅠ型と、Ⅰ型より容体の比較的安定した人を対象とするⅡ型がある。1人対する医師や看護師の数などの施設基準が異なる。

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